夫名義の借金も財産分与の対象になりますか。

Q 夫名義の借金も財産分与の対象になりますか。

A 財産分与の対象は、婚姻中に夫婦の協力で形成した財産ですので、これにあてはまるものであれば、「マイナスの財産」である負債も財産分与の対象となり、離婚時に清算する必要があります。

 とはいえ、それは夫婦の婚姻生活のために借入られたものである必要があります。たとえば、夫婦の一方の名義で、夫婦の生活費に供するため借り入れた負債や、夫婦で住む自宅を購入するために夫名義で組んだ住宅ローンなどの負債は、これにあたるでしょう。

 他方で、夫婦の婚姻生活とは関係のない借入れ、たとえば、夫婦の一方がギャンブルや浪費で作った負債であるとか、夫婦の一方の事業目的での借入れなどは、他方配偶者にその清算を負わせる筋合いのものではなく、財産分与とは無関係ということになるでしょう。

 以上が基本的な考え方ですが、とある負債が上記のいずれにあたるのかが判然としない場合も多いですので、一度詳しい事情をご相談ください。