A 対象者が,認知機能の検査,たとえば,HDS-R(長谷川式簡易知能評価スケール)やMMSE(ミニメンタルステート検査)を受けているような場合,その結果から判断することが一つです。
また,対象者が介護保険の給付を受けていることは多いと思います。その場合,市区町村が介護認定を行っていますので,その認定調査の際に作成された「認定調査票」や,具体的な「ケアプラン」,介護サービスを受けたときのサービス提供の記録等は,当時の対象者の状況を記載した有力な判断資料となるでしょう。
さらに,対象者が病院で診療を受けていた場合には,いわゆる「カルテ」(診療録)が作成されていますし,看護師も「看護記録」を作成しています。このような診療記録には当時の対象者の発言等がある程度詳細に記載されており,重要な資料となります。なお,カルテについては,医師法上,5年間の保存義務が定められていますので,保存期間内に入手しておくことが必要です。